下流老人は日本だけの造語なのか?
下流老人(かりゅうろうじん)とは、生活困窮者支援を行うNPO法人ほっとプラス代表理事で、社会福祉士の藤田孝典がつくった造語。および2015年の藤田の著書の題名[1]。高齢者の逼迫した生活をめぐる問題を捉えた言葉。(Wikipedia)
上記の通り、「下流老人」とは、日本人の造語であることから、「海外でも同じように~」とかいう言葉はあまり聞こえてきません。よく、ヨーロッパ諸国は高負担高福祉だから大丈夫。この社会システムを真似するべき!という声があがりますが、それは本当なのでしょうか。
成熟社会化した先進国では、同じような問題が起こっているという事実
例えばドイツですが、この記事を読んでみて下さい。「年金でゆとりの老後」無理、定年後も働き続ける高齢者たち ドイツ」
欧州一の経済大国であると同時に65歳以上人口も欧州最多なドイツで、高齢者が年金収入を補うためにアルバイトを強いられる事態が起きている。専門職向けの求職サイトでは「元気な年金受給者。身体的にも知的にも問題なし。月400ユーロ(約4万円)以上の仕事求む。コンピューターの知識豊富」などといった自己アピールを見かけることが珍しくない。ドイツ国内の退職者2000万人中、副収入を必要とする高齢者を対象としたいわゆる「ミニジョブ」を扱うコーナーがこうしたサイトにはよく設けられている。
先進国における年金制度は、スウェーデンやデンマークなどの高福祉の国以外は非常に苦しい状況です。
移民を積極的に受け入れ、就労人口(=年金支払い人口)を増やすなどの努力をしていますが、多国籍による新たな問題の勃発など、問題のもぐら叩き・先延ばし状態になっています。
<参考>【今話題】これが世界の年金制度!日本の年金と比較してみた!
先進国の抱える大きな問題の根源は、「少子高齢化」
ドイツや日本などの先進国人口ピラミッドを見てみると、明確に40~60代が一番多くなっています。
それに比べ、現在勢いがあるアジア各国の人口ピラミッドはどうでしょうか。綺麗なピラミッド型になっていることがわかりますよね?これは、高度経済成長期の日本と同じ形なのです。
これを見ると、今後の五十年で世界経済の勢力は大きく変わる可能性もありますが、もっと重要なことは、現在の先進国においては格差が更に広がるであろうということも予測されるということです。
ここに掲載した人口ピラミッドは2010年前後のものですが、少子化の状態が続くならば、先進国の20年後、30年後はこのふくらみの部分が上に上がってくるだけなので、何ともアンバランスな「頭でっかち」の形になってしまうでしょう。
医療費負担も増え続けていく時代です。
<毎日新聞より>
厚生労働省が検討する、高齢者関連の医療保険制度の見直し案の全容が28日、分かった。医療費の自己負担に上限を設ける「高額療養費制度」では、70歳以上で住民税が課税される年収約370万円未満の「一般所得者」の負担上限を引き上げるなど、負担を重くする。75歳以上の後期高齢者医療制度では、扶養家族だった人ら約330万人を対象に、保険料の特例軽減を廃止し、段階的に引き上げる。政府・与党内で最終調整を進め、一部を除き来年度から実施する見込み。
◇「後期」保険料、特例一部廃止
高額療養費制度は、患者が医療機関で支払った窓口負担の合計月額に上限を設け、超過分は公的医療保険から払い戻される仕組み。見直し案では70歳以上の「一般所得者」の入院負担上限を4万4400円から5万7600円に引き上げる。70歳以上が対象の外来受診のみの上限特例も、年収約370万円以上の「現役並み所得者」の上限を4万4400円から5万7600円に、「一般所得者」も1万2000円から約2倍の2万4600円に引き上げる。350億円の財源が捻出できる見込み。
厚労省は当初、外来の特例について「現役並み所得者」だけは廃止する方針だったが、与党内の慎重論に配慮し2018年8月から新たな所得区分を設けた上で廃止することを目指す。
後期高齢者医療制度では、74歳まで専業主婦ら扶養家族だった人の定額部分の保険料の軽減措置を、17年度に9割から5割に縮小する。さらに現在は徴収していない所得に応じた保険料も、18年度から支払うように改める。
また年金収入が153万~211万円と比較的低い人向けに、所得に応じた保険料を5割軽減している特例は廃止。定額部分の保険料で8.5~9割軽減している特例は新たに75歳になる人を含め当面存続する。
下流老人にならないために「今」すべきこと。
現在働き盛りの30代~40代で、大手企業に勤めている人間であっても自分たちが引退することになる20年後、30年後には年金なんて当てにできない時代になるという事は誰でも理解しているでしょう。
ですが、理解していても動いていない人間が大多数です。「自分だけは大丈夫だろう」とか、「そうは言っても政府がなんとかしてくれるさ」という極めて楽観的な希望的観測は捨てた方が良い。
ビジネスでも、常に最悪の事態を想定して準備しておかなければ対応できないように、それはあなたの人生でも同じなのです。
今、あなたがすべきことは、未来に対する危機感を持ち、それに備える行動を起こすことです。
では具体的にはどういう行動を起こせば良いのでしょうか。
それは、「お金の知識を身につける事」、「たくさんの本を読み知識を付ける事」「自分にできることを深掘りして考える癖をつける事」、「インターネットの活用方法を身につける事」の4つです。
1.お金の知識を身につける事
貨幣経済はそう簡単には無くなりません。無くならないならば、利用するしかありません。お金をたくさん稼ぐこと、お金に働いてもらう仕組みを作る事は卑しいという考えは捨てましょう。お金の勉強は高校の数学の勉強よりも案外シンプルで、自分の将来に直結することなので興味を持って学ぶことが出来るはずです。難しいからといって足踏みをしていても何も変わりません。
2.たくさんの本を読み知識を付ける事
本は色々な知識を私たちに与えてくれます。小説も良いですが、ビジネス書なども手に取ってみて下さい。漠然として読むビジネス書と、「自分も何か始めるぞ!」という気持ちで読むビジネス書では捉え方が全く違う事に気付きます。そして、一番大事なのは、「得た知識を人に教えよう」というマインドで読み進めることです。
3.自分にできることを深掘りして考える癖をつける事
自分には何もないからという人、たくさんいますが、そんなことはありません。「この事ならいくらでも喋れるし、初心者にであれば教えることが出来るかも」という「キラリポイント」は誰にでも確実にあります。すぐには思いつかないかもしれませんが、お風呂に入ってる時や、電車での移動中など、常に頭の片隅で「何があるかなぁ」と考え続けていれば、ある時ポッと思いつくタイミングがきます。考える癖を付けましょう。
4.インターネットの活用方法を身につける事
自分でやれることが見つかったとしても、少子高齢化の国内だけで勝負していてはジリ貧なのは変わりません。インターネットは世界中に繋がっています。あなたの前のそのディスプレイは世界に繋がっているという事をまずは認識しましょう。英語が出来ない?そんなものを翻訳ソフトを使えば何とでもできます。
インターネットは分からない言葉を調べたり、面白動画を見るための道具ではありません。
あなたの考え、特技を世界に向けて発信し、あなたのファンを増やす最高のツールだということを理解しましょう。そう、インターネットの活用方法とは、ずばり、インターネットで自分の考えを発信し自己ブランディングをしていくということなのです。
下流老人として生きていくのか、そうではなく、豊かな老後を生きていくのか、未来を決めるのは今の自分です。
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